IgE抗体が作られる仕組み
外部から侵入してきた抗原(アレルゲン)に対し、人体はIgE抗体と呼ばれる抗体を作って反応します。
IgE抗体は、原因となる花粉(アレルゲン)との接触を繰り返すうちに体内に蓄積されていきます。この蓄積が一定の水準に達すれば、症状がでる条件が整い、この状態で再び花粉に接触すると抗原(花粉)とIgE抗体が結びついて花粉症の症状が現れるのです。
ですのでIgE抗体が蓄積されている人でも、一定の水準に達しなければ症状は出ませんが、これらの人達は花粉症予備軍と呼ばれ、このまま花粉との接触を続ければ、いつかは花粉症になってしまうのです。
このIgE抗体、もともとは寄生虫に対する抗体だったともいわれていますが、現代の清潔感ある生活、食生活の変化などで寄生虫が減少し、闘うべき相手がいなくなってしまったので、働きが少し変化したのではないかとも考えられていますが、明確な答えはいまだでていません。
IgE抗体が作られる仕組み | |
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1:抗原(花粉など)が体内に侵入。
2:マクロファージと呼ばれる細胞が抗原の侵入をキャッチし、抗体産生リンパ球(Bリンパ球)に伝達。
3:抗体産生リンパ球(Bリンパ球)が抗体を産生。
4:抗体産生を抑制するリンパ球(Tリンパ球)の抑制機能が低下。
5:肥満細胞、ヒスタミンなどの化学物質で満たされた細胞の表面にIgE抗体が付着し、蓄積される。
6:再び抗原(花粉など)が侵入すると、抗原(花粉)がIgE抗体と反応し、肥満細胞からアレルギーを起こす化学物質が放出され、鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・くしゃみといった花粉症の症状が発生。
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